夢を追いかけて
2018年12月07日
「ソフトバンクホークス6巡目 泉 圭輔 金沢星稜大学」 とアナウンスされたのは、指名が始まってから2時間ほど経っていた時だった。
ドラフト会議前、全12球団から調査書の提出を依頼されており、各球団担当スカウトの評価も 高く、上位での指名があるかもしれないと考えていた。 迎えた当日。会見場に緊張感が漂う中、指名された瞬間ホッとしたというのが正直な気持ちだった。金沢星稜大学初のプロ野球選手誕生の瞬間でもあった。 一年前、私は大阪に向って車を走らせていた。ある大企業へ内定辞退の申し入れをするためだ。
泉投手は3年次の時、関西の名門社会人チームへの内定を取り付けていた。安定した企業であり野球ができなくなっても定年まで働ける。ここで進路を確定すれば、最終学年で思い切り野球に打ち込めると安心していた。しかし、泉投手は小さい頃からの夢に挑戦したいと言ってきた。
容易に入れる企業でないため、彼の家族と相談を重ねた。結果は、家族もプロへの夢をバックアップすることになった。
進路をプロ一本に絞ったことで、私も腹をくくった。
この1年を振り返って、改めて夢を持つ重要性や、夢に向かってエネルギーを注ぐことの大切さを認識させられた。彼は自分で夢を実現させた。
福岡から金沢星稜大学をどんどん発信してくれるとありがたい。