脳が最も成長し、自分を超えて未来をつかんでいく時期

2016年08月31日

英国オックスフォード大学でAI(人工知能)などの研究を行うマイケル・A・オズボーン氏は、今後10~20年程度で米国の総雇用者の約47%の仕事が機械によって奪われることを『雇用の未来』という論文で発表し、世界に衝撃を与えています。また、グーグル共同創業者のラリー・ペイジ氏は、人工知能の急激な発達により、今現在、行われている仕事の多くはロボットが行うようになり、近い将来、10人中9人は今と違う仕事をしていると予測しています。

このような中、文部科学省は、一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育『キャリア教育』を学校教育に導入し、一層の推進を図っています。キャリア(career、carrier)の語源は、英語の馬車「carriage」の轍(わだち)を意味し、人がたどる行路やその足跡ととらえることができます。

金沢星稜大学では、CDP(キャリア・ディベロップメント・プログラム)という本学独自の長期的・計画的なスケジュールが組まれ、「自分を超える」「いい未来を勝ちとる」といったヤル気のある学生を伸ばす就職支援体制が整っています。大学という高等教育の時期に社会・職業への移行を見据え、社会的・職業的自立に向けた能力や態度を身に付けていくことは大変意義あることです。

脳科学的に見ると、20代から40代にかけての時期に、脳が非常に個性的になっていくことがわかっています。高等学校までは一様なカリキュラムをこなすことに重点が置かれ、脳の一部を集中的に使っているのに過ぎないのです。ですから、これからは社会・職業へ直接アクセスしていく機会を増やし、これまで使われなかった脳を働かしてみてはいかがでしょうか。脳が最も成長するこの時期に、将来に向けて積極的にチャレンジし、自分を超えていい未来をつかんでいくことを心から願っています。

大学

岡本泰弘
OKAMOTO Yasuhiro

プロフィール

金沢星稜大学 教養教育部 教授
福岡教育大学教育学部中学校教員養成課程保健体育科卒業。
福岡教育大学大学院教育学研究科修了。
久留米大学大学院医学研究科博士課程修了。
医学博士
公認心理師
学校心理士
認定心理士
全日本空手道連盟剛柔会指導委員
元福岡県国体選手、コーチ(空手道7段)

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