学生の就職活動から思うこと
2014年03月04日
私のところにも連日、学生が履歴書の担当教員コメント欄記入の依頼にやってくる。もちろん、その学生の「良いところ」を褒めて記述する。何も褒めることがないような学生も、良いところをみつけて褒める。
その履歴書の自己PRや大学生活で得たことなどを読んでいると大変だなあと思いながら、昨今の就職活動の厳しさを感じる。 でもパーフェクトを演じなくともアホなところもみせていいのではないか。
自分が孤立しないためには、仲間にもアホなところを見せておかなくてはいけない。「あいつ、ちょっとしようがないな」と、どこかちゃらんぽらんなところを見せておかないとどこかで足を引っ張られることになる。
(中略)
いいところだけを出そうとするから無理が生じ、それが嫌味になる。いいところを3見せたら、ダメなところも3見せるようにすればいい。
(遠藤周作『考えすぎ人間へ』青春文庫、59~97ページ。)