学生の就職活動から思うこと

2014年03月04日

現在、大学は春休み中だが、3年生は就職活動のため、企業説明会や面接などで休みはない状況である。

私のところにも連日、学生が履歴書の担当教員コメント欄記入の依頼にやってくる。もちろん、その学生の「良いところ」を褒めて記述する。何も褒めることがないような学生も、良いところをみつけて褒める。

その履歴書の自己PRや大学生活で得たことなどを読んでいると大変だなあと思いながら、昨今の就職活動の厳しさを感じる。 でもパーフェクトを演じなくともアホなところもみせていいのではないか。

先日読んだ本にこのようなフレーズがあった。

自分が孤立しないためには、仲間にもアホなところを見せておかなくてはいけない。「あいつ、ちょっとしようがないな」と、どこかちゃらんぽらんなところを見せておかないとどこかで足を引っ張られることになる。
(中略)
いいところだけを出そうとするから無理が生じ、それが嫌味になる。いいところを3見せたら、ダメなところも3見せるようにすればいい。

(遠藤周作『考えすぎ人間へ』青春文庫、59~97ページ。)

大学

川島 哲
KAWASHIMA Satoshi

プロフィール

1964年生まれ。
埼玉県北埼玉郡大利根町(現:埼玉県加須市)出身。
財団法人 電気通信政策総合研究所専任研究員を経て、2000年4月から本学専任教員となる。
アジア地域研究を専攻しているが、最近のアジアの地域連携に特に関心をもっている。
趣味は映画鑑賞。

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